コロナウィルス感染症拡大下におけるメンタルヘルスについての情報がネット上で出回ってくるようになりました。ブログでそういった情報へのリンクをまとめていますが、それらの内容には共通する点が多いので、その共通するポイントについて書いてみました。
ポイントは「生活・活動・情報・他者・自分」の5つにまとめられます。
外的な行動についての「生活」「活動」、外部とどのように繋がるかという「情報」「他者」、そして自分の内面をどう扱うかという「自分」の5つです。
生活
規則正しい生活(食事、睡眠、運動)をし、日常生活のルーティーンを行う
生活の乱れは精神状態に影響します。かといってあまりに厳密なのも苦しい毎日になってしまいますので、たまにであればよしとするくらいの緩さが必要ではないかと思います。また、イレギュラーな状況になったときこそ慣れ親しんだいつものルーティーンを行うことは精神的安定につながります。
活動
楽しくリラックスできる活動をする
たとえば、音楽を聴く、ストレッチや散歩、料理、ゲーム、おしゃべり、読書、文章や絵をかく、ゆっくりと入浴する、漫画など。人によって楽しい・リラックスできる活動はそれぞれなので正解はないですが、意識的にそういった時間を設けて取り組むことが推奨されています。
情報
不安を煽る情報からは距離を置き、回数を決めて正しい情報に触れる
たとえ正しい情報であっても、テレビやネットで1日中コロナ関連の情報に触れていると不安は増幅してしまいます。正しい情報を確認するサイトをいくつか決めて、情報を確認する回数(1日2,3回など)を決めておくことが推奨されています。
他者
人との繋がりをもつ
SNSやライン、ビデオ・音声通話などで人との繋がりを維持することはすべての提言において推奨されていました。現状について話し合ったり励ましあうのもいいですが、他愛のない雑談や挨拶などのちょっとしたやりとりもまた大事なコミュニケーションの1つです。
自分
自分の状態をチェックし変化にきづき、自分の現状をありのままに受け止める
自分の状態をチェックする時間をもつことが大事です。不安やストレスは、気持ちの変化(イライラ、自責など)、体調の変化(倦怠感、頭痛など)、行動面の変化(落ち着きのなさ、意欲低下など)を引き起こします。緊急事態においてそういった変化が生じるのは当然なので、変化を「悪いもの」として否定的に捉えるのではなく「こういう状況なのだから当然」と受け入れて認めることが必要です。
どれもシンプルなメッセージです。まるで学校で言われそうな道徳的内容も含まれているので、たしかに正しくはあるけれど目新しくはないという印象をもつかもしれません。
しかし、メンタルヘルス対策というのは何か特効薬のようなスペシャルな方法があるものではなく、こういった基本的なことを地道に、かつ着実に実行していくのが大事なのでしょう。そして、こういったことは一見簡単なように見えて、実際に実行するとなると意外と難しかったり、出来ているようでいて意外と出来ていなかったりするものです。
煩雑な日常の中ですべてを心がけるのは大変と思いますので、どれか1つ、今まであまり意識しなかったポイントから意識してみるといいかもしれません。
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